道草料理研究部

近所で食べられるものを探して見つけて料理して食べるブログだよ。さいきん狩猟免許とりました。

秋の味覚どんぐりを食べよう!

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縄文人の末裔のみなさん!

秋になるとそわそわして仕方なくなりますよね。そうドングリの季節です!

 

私たち祖先は、大陸から農耕技術が伝わってくるまで狩猟と採集で生きてきました。

シカやイノシシを狩り、海辺からはシジミやアサリを採り、木の実などを採集してきました。

その中でも、もっとも楽に、かつ大量に取れたのがドングリだったと思います。

秋になると、そこら中に大量のドングリが落ち、怪我のリスクもなく、そして保存の利くドングリは、縄文時代の日本人にとって天からの恵みだったでしょう。 

というわけで今は秋!ドングリを食べて縄文人はどんなものを食べていたか体験することにしましょう。

 

とりあえず近所をうろついてみると…

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あるわ、あるわ、大量にドングリが落ちています。

このドングリはマテバシイという木のドングリで、アク(タンニン)が少なく炒ればすぐに食べられる…という、とっても優秀なドングリです。

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マテバシイの木

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マテバシイのドングリがなっている様子

ちなみに様々な木からドングリが落ちますが、ほとんどのドングリはアクが強くエグミがあってアク抜きをしないと食べられません。

街路樹でいくと

【アク少ない】スダジイ<マテバシイ<<<(超えられない壁)<<<クヌギ<<コナラ【アク強い】

といった具合です。

ほんとはスダジイのドングリを集めたいのですが、スダジイはマテバシイに比べると公園などで植わっている比率が低く、またスダジイのドングリは小さいため剥くのも大変です。

マテバシイは粒も大きくよく見かけるので、集めやすく食べやすいドングリだと思います。 

ではどんどんマテバシイのドングリを集めましょう。

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というわけで150粒くらいかな?集まりました。さっそく持って帰って調理しましょう。

まず水につけます。

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新鮮などんぐりは中身が詰まっていて、水より比重が大きく沈むのですが、虫食いなどでスカスカになっていると浮いてきます。浮いたドングリは取り除きましょう。

 

ではペンチで割っていきま…、

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う…、硬い!!

思いっきり力をいれても少し殻がたわむだけで割れません…。これ全部割るのは厳しそうです。また渋皮をとるのも大変です。

 

ここは、一度天日干しして自然に割れるのを待ってみましょう。

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一週間たちました。

早速割って…、って全然無理!!

一週間くらいでは状態は変わらないようです。

ここは、炒ってみて無理やり殻を爆ぜさせましょう。

うちにスキレットがあったのでこれを使います。

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また、爆ぜて飛び出す恐れがあるのでフタをします。

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スキレットは鉄製のフタがあるので安心です。

(ガラス製のフタは割れる恐れがあるので使わないか、ドングリにキズをつけて空気穴を開けてから炒りましょう)

 

5分くらいでしょうか、炒ってみるといい感じに焦げ目がついてドングリにもヒビが入っています。

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ペンチでちょっと力がいりますがパキッと気持ちいい音をたてて割れました。

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食べてみると、素朴な甘みがあってとっても美味しいです!ちょっとモソモソしますがほぼ栗に近い感じ、これがそこらに落ちているのですから、みんな拾って食べたほうがいいです!

 

では、じゃんじゃん炒っていきましょう。

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調子にのっているとスキレットの中でバム!って音がしました。ドングリが爆ぜたようです。やはりフタしといて正解でしたね。

 

じゃん!30分くらいかけて全部剥きました!

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見た目はアーモンドっぽい感じですね。

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これだけ剥いたので、力をいれなくてもドングリ割るコツも相当つかめたのでご紹介したいと思います。

①先端あたりを回しながら割る。

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②中身をつまむ。

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③ぐっと引っ張り出す。

f:id:himohu:20171008121216j:plainこれで一粒20秒くらいで中身がとりだせます。よかったら参考にしてください。

 

【ドングリクッキー】

では定番のドングリクッキーを作ってみたいと思います。

すり鉢でつぶしま…、か、硬い!

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すりこぎだけだと厳しいですね。ハンマーなどでガンガン砕いてからすりこぎにしたほうがいいと思いますが、集合住宅では厳しいです。

すりつぶせないこともないと思いますが、ここは文明の利器を使いましょう。

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で、あっというま(ガリガリすごい音がしましたが)に粉状になりました。便利!

f:id:himohu:20171008135334j:plain食感にアクセントを出すために、荒挽きにしたものも用意します。

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今回はつなぎに小麦粉を使用せず、100%ドングリのクッキーを作りたいので、ドングリからデンプンを抽出し片栗粉にしたいと思います。この片栗粉をつなぎにしましょう。

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水で練ってしぼります。

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この沈殿物が片栗粉です。上澄み液を捨てると…、少ないですがちょっとだけ取れました。もしかしたら、炒ったことでデンプンが固まり抽出できてないかもしれませんね。まあ、片栗粉を取り出して他の調理に使う目的がなければそのまま混ぜても問題なしです。

この片栗粉150粒分のドングリの絞ったあとの粉を混ぜ、さらに荒挽きのドングリ粉少量ごま油小さじ2砂糖大さじ2塩小さじ1を追加し、は粘度を確かめながら少量ずつ足して、ぐいぐい混ぜます。

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砂糖は縄文時代に精製できたかどうか…、分からないですがクッキーとして美味しいほうがいいですからね。しょうがないです。

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ちょっと水気多すぎたので、このあと絞りました。

あと、小麦粉追加バージョンも作成しました。どれだけ違いがあるかも実験してみましょう。

f:id:himohu:20171009101006j:plain成型したのがこちらです。かなりクッキーぽいのではないでしょうか。

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それでは、180℃のオーブンで20分焼いていきます。おそらく縄文時代では縄文土器の裏側などに貼り付けて、ナンみたいに焼いていたかもしれませんね。

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で、焼けたのがこちらです!

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おお~~~、かなりクッキーぽいです。サクサクはしておらず、中身はもちっとした感じ。カントリーマアムに近いです。 

食べてみると…、

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美味しい!ちゃんとクッキーしています。お砂糖も少なめだったのでどんぐりのほのかな甘みも感じられます。縄文人けっこういいの食べていますね。

 

では、小麦粉を混ぜたものも食べてみましょう。

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全然ちがう!めちゃくちゃうまい!

風味も、食感もお店でうってるクッキーと違いありません。小麦粉いりの食べてから、どんぐり粉100%のクッキーを食べてみると若干ドングリくささを感じるし、塩とごま油も味が浮いているように感じますが、小麦粉を加えることで全体に調和が生まれました。お店で販売してもいいくらいの美味しさです。やはり現代の精製された小麦粉はすごいです!

 

ドングリクッキー大成功でした。分量も計測はせず、目分量でいれましたが食感といい、ほのかな甘さといい、ドングリの風味も感じられ満足度が高いです。毎日、ドングリクッキーとコーヒーで朝を迎えてもいいくらいの美味しさでした。

 

さて、クッキーもいいですがせっかくですから、夜のおつまみも作ってみましょう。

【ドングリの秋のアヒージョ】

・炒ったドングリ

・ベーコン

・シメジ

・マイタケ

・ニンニク

・パセリ

・タカノツメ

・塩

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作り方は簡単ですね。

たっぷりのオリーブオイルにニンニクとタカノツメをいれて香りをつけ、具材を煮込めば完成です。

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さて…、どういったお味でしょうか…?

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か、かたい…!けど、ニンニクオリーブオイルとドングリのほのかな甘みはけっこう合います。

硬かったのはおそらく、前日に炒ったドングリを使ってしまったためでしょう。

炒ってすぐ剥いたものを加えれば相当おいしくなったと思います。

あと、やっぱり市販の材料ってすごくおいしいですね。ドングリ食べたあとにキノコのアヒージョめちゃくちゃ最高でした(関係なし)。

 

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?普段なら、そこいらに落ちてても見向きもしないドングリですが、意外とおいしく食べられます。私たちがいるのも、祖先の縄文人がドングリを死に物狂いであつめて、なんとか食べつないできた結果でもあります。

もし飢饉があったとき、米が不作で食べる物がない!といったときでも、街路樹などに目を向けて、ドングリが落ちる場所を把握しておくことをおすすめいたします。